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」という
ものであり,客観的な規模の大きさの基準である「4車線以上」という要件に変わ
りはないのであり,同条例が実質面のみを考慮して環境影響評価を行うか否かを検
討すべきものとしているわけではない。
(3) 都市計画との適合性について
ア原告らは,公害防止計画の根拠規定として環境基本法17条を挙げるが,
平成4年決定が行われた当時,環境基本法は制定されていないから,公害防止計画
は公害対策基本法19条の規定に基づくものである。
原告らが愛知地域公害防止計画の記載として引用する部分は,平成19年公害防
止計画ということであれば認めるが,平成4年決定当時の平成4年3月策定の平成
4年公害防止計画には,「環境影響評価の適切な運用」についての定めがない。
イ本件道路事業においては,低騒音舗装を採用し,遮音壁を設置するなどし
て車の走行による騒音の低減に努めるほか,振動の発生原因となる路面の段差等に
注意して施工するなど,十分な公害対策及び騒音対策を行っている。
また,本件道路事業において,環境影響評価を実施する必要がないことは前記
(2)で述べたとおりである。
したがって,都市計画との適合性がないとの原告らの主張は理由がない。
(4) 事業施行期間の適切性について
ア都市計画法61条1号が,事業施行期間の適切性を事業認可の要件とした
趣旨は,専ら,不当に長い事業施行期間が定められると,事業地内の不動産の権利
者に対して長期間にわたって権利制限が及ぶことになるため,そのような事態を避
けるべく,合理的な期間に事業施行期間を限定しようとしたことにあるものと解さ
れるところ,この期間を定めるにつき,事業施行期間内に当該事業が完了すること
の確実性を厳密に求めると,施行者や認可権者は,あらゆる不確定要素をも考慮し
なければならなくなり,かえって,本来必要ではないかもしれない期間まで含めて,
事業施行期間が設定され,それだけ長く事業地内の不動産について権利を有するも
のに対する権利制限が続くということにもなりかねない。
同法63条は,同条規定
の事業計画の変更手続に従うことにより,事業期間を延伸することを認めており,
同法自身,事業施行期間について弾力的な扱いを容認している。
そして,同法61条1号は,事業施行期間に係る要件について,単に「適切」で
あることという抽象的な文言で規定しているにすぎないことを併せ考慮すると,同
法は,同法61条1号の事業施行期間の適切性の判断について,認可権者たる都道
府県知事の広範な裁量にゆだねているものと解すべきである。
イ参加人は,本件道路事業について,よりよい道路計画となるよう地元住民
の意見も踏まえて検討を重ね,その建設について地元住民の理解を得るよう努力し
てきたこと,原告らの一部を含む関係権利者との用地取得及び物件移転交渉が難航
していることを理由として,必要に迫られやむを得ず事業施行期間の延伸を含む本
件事業計画変更の認可を申請したものであり,原告らが主張するような「工事の見
通しが極めてずさんであることにより,事業施行期間についての判断が不適切かつ
無責任であったため」などということは決してない。
ウ原告らは,予算の使い方がずさんであると主張する。
しかし,守る会は,平成16年6月10日,本件道路事業に係る平成14年度予
算の「事故繰越しの違法・不当性」について,地方自治法242条に基づく名古屋
市職員措置要求を行ったが,監査委員は,「当該工事は避けがたい事故により遅れ
たものと認められ,本市の予算の事故繰越しは違法・不当であるとはいえない。
」
と判断した。
また,守る会は,平成16年1月23日,本件道路事業に係る平成14年度予算
繰越し分の「支出の違法・不当性」について,地方自治法242条に基づく名古屋
市職員措置要求を行ったが,監査委員は,「当該工事における迂回に伴う仮設道路
の建設費用及び鋼矢板土留め工の費用の支出は,一部未買収地があるという現状を
踏まえた上での支出と考えられる。
」と判断した。
こうした名古屋市監査委員の判断に照らしても,予算の使い方がずさんであると
の原告らの主張は理由がないことが明らかである。
(5) 土地収用法20条の要件について
原告らは,都市計画法上の事業計画の変更認可に当たっても,土地収用法20条
の要件が別途求められると主張する。
しかしながら,都市計画法70条1項には
「都市計画事業については,土地収用法第20条の規定による事業の認定は行なわ
ず,第59条の規定による認可又は承認をもってこれに代える」,同条2項には
「事業計画を変更して新たに事業地に編入した土地については,前項中『第59
条』とあるのは,『第63条第1項』と……する。
」と規定されている。
すなわち,
都市計画法上の事業計画の認可及び変更認可にあっては,別途土地収用法20条の
要件が審査されないことは明らかである。
実質的に考えても,原告らの主張する土地収用法20条3号,4号の要件につい
ては,本件訴訟において,都市計画の適法性が審査されることになり,都市計画は
都市計画法に規定する都市計画基準に基づく必要があるのであるから,その法令適
合性の中で審査されるものであるから,改めて土地収用法20条3号,4号の要件
の審査は不要である。